◆川崎市幸区 塚越商店街に老夫婦でかつお節を削りつづけている店がある。
店では、50年前の機械を使い続けている。増田博保さん(79)が刃先を丁寧に磨き、削るのは奥さんの圭子さん(73)だ。博保さんが自分の目で仕入れた材料を、圭子さんがそれぞれの具合に合わせて削る。「機械と相性のいい素材のときは午前中に削り終わって嬉しくなりますが、相性が合わないときは午後までかかり、涙がでてくる」とのこと。
昔はこうしたお店が、市内に7店舗あったという。しかし、どこも後継者がおらず、増田さんのお店だけになってしまった。素材を見極めたり、刃先の研ぎ方、素材に合わせた削り方を覚えたりと、一人前になるには10年かかるので、「今の若者で受け継いでくれる人はいないだろう」とぽつり。
そんな時代になったが、「遠くから買いに来てくれるおなじみさんが『頑張って続けて!』と励ましてくれる。身体が続く限り頑張ります」と話す。近隣の小学生が見学に来てくれたときの寄せ書きを大事そうに見せてくれたのが印象的でした。
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